博士が100人いるむらのいま
「博士が100人いるむら」って覚えていますか?2005年頃に公開された、博士号取得者の進路状況をちょっと紹介したものです。特に、進路不明が8人いることに着目し、この多くが自殺をしているのでは?と指摘し、話題を集めました。
2009年4月に、文科省から『我が国の博士課程修了者の終了直後の職業内訳(2002年度~2006年度)』という、いわば「博士が100人いるむら」の最新状況が公開されました。さて、進路不明者はどうなったでしょうか。
まず「博士が100人いるむら」の内訳のおさらいから。100人の博士の進路は以下のようになっています。
- 医者 16人
- 大学教員 14人
- ポスドク 20人
- 会社員 8人
- 公務員 11人
- 他分野 7人
- 無職 16人
- 不明 8人
これに対し、文科省の資料における進路は以下のようになっています。
- 医者 13人
- 大学教員 19人
- ポスドク 15人
- その他研究開発職 16人
- 専門知識を要する職 4人
- その他 10人
- 不明 23人
「不明」だけを比べると、8人から23人と約3倍になってしまっています!もちろん両者の分類が異なるので、数字だけを直接比較するわけにはいかないのでしょう。例えばフリーターになっている人はわざわざ回答しないように思いますし、海外からの留学生などはそもそも回答していない可能性が高いように思います。それでも、博士課程を修了して進路不明者が23人という部分だけを見ると、ちょっと驚いてしまいますね。
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